気まぐれ作品置き場
*
「俺は、能九………」
『そうだよ、のうく』
『だからおいで、こっちに』
『おいで、おいで』
『おかえり、のうく』
『君の居場所はここだよ』
『ねぇ、能九』
俺の体にまとわりつく触手。
俺の居場所。それはどこにもない。俺はただ、行きたい場所へ行くだけ。
だから、
「……ぎゃひひっ、おうおう、俺の居場所はここじゃねえっつうのー。え、なになに?まっさかテメェら、この俺をこんな胸くそ悪いとこに住み着かせようってか?
ぎゃひひっ、冗談じゃねえよう。俺の居場所は、あっちの世界だ。俺の名を、皮肉たっぷりに呼ぶ。あいつがいる世界だ」
『……ちがう、ちがうよ能九』
「ちがわねえよ。俺の居場所は、」
体がすぅ、と溶ける感触がして。
「俺の友達んところだ」
思い出されるのは、つい先日のこと。
「俺は、能九………」
『そうだよ、のうく』
『だからおいで、こっちに』
『おいで、おいで』
『おかえり、のうく』
『君の居場所はここだよ』
『ねぇ、能九』
俺の体にまとわりつく触手。
俺の居場所。それはどこにもない。俺はただ、行きたい場所へ行くだけ。
だから、
「……ぎゃひひっ、おうおう、俺の居場所はここじゃねえっつうのー。え、なになに?まっさかテメェら、この俺をこんな胸くそ悪いとこに住み着かせようってか?
ぎゃひひっ、冗談じゃねえよう。俺の居場所は、あっちの世界だ。俺の名を、皮肉たっぷりに呼ぶ。あいつがいる世界だ」
『……ちがう、ちがうよ能九』
「ちがわねえよ。俺の居場所は、」
体がすぅ、と溶ける感触がして。
「俺の友達んところだ」
思い出されるのは、つい先日のこと。