気まぐれ作品置き場
「あっ………」
一瞬、脳をよぎる記憶。
ああそうだ、あの子に会いにいけばいい。あの子なら儂を嫌わない、あの子なら儂は愛して成せる、
あの子なら、
儂を理解してくれる……
『きっと』ではなく『絶対』的な、確かなる確信。
「待っててくれ……いま、行くから………会いに、行くから……!」
よろよろと立ち上がり
ずるずると足を引き摺り
ふらふらと胸を押さえる
すべては" あの子 "のために……!