気まぐれ作品置き場
「じゃあ、もうアイツらには会えないんだな……」
暦逢、能九、六葉、東雲、雨久、蜘蛛、縁、朧車、九千坊、火前坊、お菊……………
よくよく考えれば、彼らはここから生まれたのだ。
その故郷すら、失うなんて。
「失うわけじゃないよ。ちゃんと、ここにあるんだから。消えてなくならない。
ふと思い出した時に、ここに来ればいいんだから、ね?」
そう言ってにこりと微笑む彼女に、自然とこちらの口角も上がる。
そうか、終わりしすれど、失うことはないのか。