気まぐれ作品置き場
ひょいと電灯の上から飛び降り、ツカツカと似非紳士に近づきながらも口を開く。
「あんたさー、さっきから何言ってんの?ミチルちゃん意味がわからなあーい。
あの子は奴隷だけれども、一人の人間でもあるんだよ。それが、『これ』?『もらう』?『たかが』?『すてる』?
下劣野郎はテメェだよこの似非ジェントルマンッ!!あんたがあの子を人間扱いしないのなら、アタシはあんたをカス扱いする。
いや、下等な奴らの方がまだ、救いようがあるかもな」
そしてとうとう似非紳士の目の前に立つミチル。
似非紳士は尻餅をついた状態で、ミチルを見上げている形となっている。
「わるい子は一生、ねんねしてな」
「ひっ………」
つぷりと、目前に迫ってきた指が似非紳士の中へと入ってきた。
くいっと指を曲げられれば、ぶちぶちと血管が千切れなぞるように眼球を捻られ。
「あ”っ、あ”あッ、あぁああぁあああぁぁあああぁああああぁあああッ!!」
そうしてダラリと倒れた似非紳士の目には、何事もなかったかのように白目を向いた眼球が残っていた。