気まぐれ作品置き場
つと、リビングのソファーに座って呆けていながら既に終わった惨事を敢えて嘆き、自分は可哀想だと自惚れる。


僕は不幸だ可哀想だ。
誰か僕を助けてくれ。


悲劇の主人公ぶって頭の中で浮かんだセリフについ口角を上げる。



嗚呼、僕はもう、"あの日の惨事"を他人事のように可哀想だと見ることができるのか。

嬉しきかな、嬉しきかな。


されど、僕はいつまでたっても臆病者で、ひねくれている。

悲しきかな、悲しきかな。

< 78 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop