気まぐれ作品置き場
「……。」ふむ、ならばと。


ビニール傘を捨て、代わりに能九さんを拾……あ、いや。担いで、か。

とにもかくにも、バランスを崩しそうになりながらもおんぶをして、そのまま家へと向かうことにした。


家に帰ったら、生き返ってくださいね。と、ちょっとだけお祈りして。




能九さんのショッキングな死体(?)の印象が強すぎたせいか。僕は気づかなかった。


近くにごろりと転がっていた、真っ赤な液体のついた金属バットに……



梅雨前線、金属バット



この二つが能九さんのトラウマだと僕が気づくのは、もっとずっと後のこと………




【作者コメント】


前回の気まぐれ作品、【そう、僕は知っている】に続く謎シリーズです。

彼らは一体、何者なんでしょうね。

なんにせよ皆さん、梅雨の時期には気をつけてください。

いつ・どこで・金属バットがあなたを襲うのか、分かったもんじゃないですからね。


それでは。

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