ありがとう。あなたのことは忘れません。
「ないよ!そんなの☆」
「ならいいんだ。」
その後、文也は家まで送ってくれた。
あの日から数カ月たった。
「あー!今日は文也くんとデートだー!」
「そぉ。初デート?」
「っ!お母さんっ!聞いてたのー?」
「聞こえたのよ。早く準備したら?」
初デートではない。
初めてじゃない。
初めては昔の男。
「そ、そうだね!じゃ、着替えよ!」
リリーン♪リリーン
あ!文也くんだ!
「もしもし?文也くん?」
「花?おはよ。準備できた?」
「ごめんね。今起きたの。」
「そっか。俺、できたから、準備できたら電話して?」
「わかったょ!じゃ、あとでね☆」
「おっ!」
あの日いらい、私たちは
幸せに過ごした。
手もつないだし
キスもした。
ただ、文也わ、
家には呼んでくれない。
家に来たがらない。
不思議だが、
私にとって
あの日からの日々は、
幸せな日々だった。