ありがとう。あなたのことは忘れません。


それから数日。



花からも哲也からもメールがきていた。





『文也くん?どうしたの?無断欠席って、らしくないよ?また、単位足りなくて留年だよ?私、文也くんに、会いたいよ…。』





『おい!文也!お前はどこに行ったんだ?早く学校来い!彼女が泣いちゃうぞ!』










見るだけ見て、返信はせずに、

ケータイを閉じる。









わかってる。


泣かせない。


花。もうすこし待っていてくれ。







あと少し。すぐ戻るから。


泣かないで。待ってて。
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