蒼宮の都
ハマムを出ると服が用意されていた。
肌着を着けたところで、控え目な声と共に現れた女性が着替えを手伝ってくれる。
黎明が着ていた衣に似ているが、色も装飾も抑えた物で、ゆったりとして動きやすい。
女性に案内されたのは、庭園に面して窓のある一室だった。
緑が目に鮮やかで、吹き抜ける風が心地よい。
窓辺にある長椅子に座ると、先程の女性が陶器のコップを差し出した。
「どうぞ、冷えていますよ」
にっこりと微笑まれ、ラサはドギマギしながら器を受け取る。
(すっごい美人……)
今まで緊張しすぎて気づかなかったが、女性は絵に描いたような美貌の持ち主だった。
艶やかな黒髪、切れ長の瞳に長い睫、微笑めば真珠のように白い歯が零れる。
肌着を着けたところで、控え目な声と共に現れた女性が着替えを手伝ってくれる。
黎明が着ていた衣に似ているが、色も装飾も抑えた物で、ゆったりとして動きやすい。
女性に案内されたのは、庭園に面して窓のある一室だった。
緑が目に鮮やかで、吹き抜ける風が心地よい。
窓辺にある長椅子に座ると、先程の女性が陶器のコップを差し出した。
「どうぞ、冷えていますよ」
にっこりと微笑まれ、ラサはドギマギしながら器を受け取る。
(すっごい美人……)
今まで緊張しすぎて気づかなかったが、女性は絵に描いたような美貌の持ち主だった。
艶やかな黒髪、切れ長の瞳に長い睫、微笑めば真珠のように白い歯が零れる。