蒼宮の都
(ここが王宮……)
何時も遠目に見ていた場所に、ラサは立っていた。
左右対称に作られた広大な庭、門から王宮まで真っすぐに続く道の真ん中を青い水が涼し気な音を立てながら流れている。
その先に建つのは、巨大なドームと高い塔が連立する美しい、蒼の宮――王の宮殿である。
周囲を囲む木々は鮮やかな色の花を付け、その間を縫うように作られた道は点在する離宮へと続いている。
黎明達のいる離宮は、王宮を正面に見て右手にあった。
流石にそのままの格好では門を通れなかったので、ラサは藍深が用意した外套を羽織っている。
藍染めの美しい絹は、ラサの黒髪によく似合っていた。
何時も遠目に見ていた場所に、ラサは立っていた。
左右対称に作られた広大な庭、門から王宮まで真っすぐに続く道の真ん中を青い水が涼し気な音を立てながら流れている。
その先に建つのは、巨大なドームと高い塔が連立する美しい、蒼の宮――王の宮殿である。
周囲を囲む木々は鮮やかな色の花を付け、その間を縫うように作られた道は点在する離宮へと続いている。
黎明達のいる離宮は、王宮を正面に見て右手にあった。
流石にそのままの格好では門を通れなかったので、ラサは藍深が用意した外套を羽織っている。
藍染めの美しい絹は、ラサの黒髪によく似合っていた。