涙のあとの笑顔
「ケヴィン、前に私の願いを訊いたよね?」
いつだったか、ケヴィンと二人で出かけたときに訊かれたことだ。
「うん」
「約束してくれる?もう、ステラや他の私にとって大切な人を傷つけないことを」
どれだけ大きな存在かわかっているから。
傷つく姿を見るのは嫌なの。悲しくてたまらなくなる。
「ごめん、フローラ」
「何の謝罪?」
「君をここまで傷つけて・・・・・・」
「謝ったって、許さないよ」
好きな人でも許しはしない。
「うん。約束する。もうあんなことはしない。絶対に」
「絶対?」
「絶対。嘘じゃない。本当にしない。フローラに言われるからじゃない。馬鹿な行動だったと自分で思うから」
日記を読んで、今の彼を見て、嘘と吐いていないことはわかった。
もうあんなことはしないと信じたい。
「最初はどうしてそこまでステラを守ろうとするのかわからなかった。会って間もないのに、俺の知らないところでどんどん仲良くなって、女の子に嫉妬する自分に気づいたときは信じられなかった。あのとき、フローラの別の表情を見てみたいと言う願望があった。それに加え、ステラを遠ざけたいという気持ちもあった」
「私はイーディに嫉妬をしていると思っていた」
いつだって喧嘩をし続けたから。
「対決のとき、普段のフローラと違っていて俺は満足した。すぐに決着がつくだろうと思っていたのに、怖がりながらも逃げることなく、俺にぶつかり続けたフローラにより強く惹かれた」
あのとき、大好きな人が敵になったとき、泣き叫びそうになっていた。
近くにいてくれていると思っていたのに、あの日から遠く感じるようになった。
あんな怖い思いをするとは思わなかった。持っている剣を落としてしまいそうになっていた。
逃げたかった。戦いたくなかった。
けど、それはできなかった。
ステラが傷つくことだけは避けたかったから。
「俺は大切な人を守る力の強さを見せつけられた」
「私は幸せになりたい。けど、一人じゃ嫌なの」
それだと、無意味になってしまう。
「私の大切な人もだよ」
「それがフローラの願い」
「それはケヴィンも含まれているんだよ?」
目を見開いて私を見た。私もじっと彼を見た。
「本当に?」
あんなにひどいことをしたのに?
「嘘は吐かない。私を好きだと言うのなら、示してよ。私とこれからも一緒にいて」
「いる。絶対に」
いつだったか、ケヴィンと二人で出かけたときに訊かれたことだ。
「うん」
「約束してくれる?もう、ステラや他の私にとって大切な人を傷つけないことを」
どれだけ大きな存在かわかっているから。
傷つく姿を見るのは嫌なの。悲しくてたまらなくなる。
「ごめん、フローラ」
「何の謝罪?」
「君をここまで傷つけて・・・・・・」
「謝ったって、許さないよ」
好きな人でも許しはしない。
「うん。約束する。もうあんなことはしない。絶対に」
「絶対?」
「絶対。嘘じゃない。本当にしない。フローラに言われるからじゃない。馬鹿な行動だったと自分で思うから」
日記を読んで、今の彼を見て、嘘と吐いていないことはわかった。
もうあんなことはしないと信じたい。
「最初はどうしてそこまでステラを守ろうとするのかわからなかった。会って間もないのに、俺の知らないところでどんどん仲良くなって、女の子に嫉妬する自分に気づいたときは信じられなかった。あのとき、フローラの別の表情を見てみたいと言う願望があった。それに加え、ステラを遠ざけたいという気持ちもあった」
「私はイーディに嫉妬をしていると思っていた」
いつだって喧嘩をし続けたから。
「対決のとき、普段のフローラと違っていて俺は満足した。すぐに決着がつくだろうと思っていたのに、怖がりながらも逃げることなく、俺にぶつかり続けたフローラにより強く惹かれた」
あのとき、大好きな人が敵になったとき、泣き叫びそうになっていた。
近くにいてくれていると思っていたのに、あの日から遠く感じるようになった。
あんな怖い思いをするとは思わなかった。持っている剣を落としてしまいそうになっていた。
逃げたかった。戦いたくなかった。
けど、それはできなかった。
ステラが傷つくことだけは避けたかったから。
「俺は大切な人を守る力の強さを見せつけられた」
「私は幸せになりたい。けど、一人じゃ嫌なの」
それだと、無意味になってしまう。
「私の大切な人もだよ」
「それがフローラの願い」
「それはケヴィンも含まれているんだよ?」
目を見開いて私を見た。私もじっと彼を見た。
「本当に?」
あんなにひどいことをしたのに?
「嘘は吐かない。私を好きだと言うのなら、示してよ。私とこれからも一緒にいて」
「いる。絶対に」