涙のあとの笑顔
 好きだから解放されたい。好きだから束縛したい。二本の糸がまた強く結びつけられた。
 学園祭当日。天気は晴れている。学校はいつもより人が多く、賑わっている。一階の教室を順に見ていくことにした。

「あら、あなたは!」
「あ!」

 以前にここの生徒達を助けたときに会った先生が立っていた。

「久しぶり。来てくれて嬉しいわ!ゆっくりしていってね」
「はい!」

 先生は奥の教室へ入っていった。

「いつから先生と知り合いになったの?」
「前に知り合ったの」
「そうなんだ」

 まさかこっそりと力をつけるためとはいえ、魔獣を倒していたとは言えないよね。
 魔獣で思い出した。近々、武器を買いに行かないと!ケヴィンに壊されたから。 
 ケヴィンを睨むと、こっちに気づき、大勢の人がいるにも関わらず、キスをしようとしてきた。避けられないと思ったとき、イーディに腕を引っ張られた。

「ここに入りましょう!」

 今度はケヴィンがイーディを睨んでいる。イーディは気にせず先に入った。

「私、こういうの好き」
「いいよね。とても真似できないわ」
「綺麗・・・・・・」

 実際に見たものやそうでないものまで、ずらりと絵が飾ってある。
 絵に満足し、別の場所へ移動した。

「次はどこがいい?イーディ」
「そうね、じゃあ、ここ!」

 次に入ったところは弓矢を使ったゲームをしている。見事、真ん中に当てるとファンシーグッズセットがもらえるというルールだ。

「イーディ、頑張って」

 ゆっくりと引いてから矢を放った。残念ながら真ん中には当たらなかった。
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