どうしましょうか?
「……お客様もですか……」
「ん?」
「勧めておいてなんですが……実は他の方にもあまり人気がないんですよね……」
「じゃあ何で勧めるの?」
「トップが勧めろと言うものですから」
「立場の弱いものとしては辛いものがあるな」
「そうなんです。トップの上にもトップがいまして……更にその上にも……」
「その場合、TPPはトップのプッシュがプレッシャーだな」
「その場合、当然ぺーぺーはポイ捨てです」
「その場合、てやんでぇ!プライドでピシッと断っちゃえよ!って言いたいけどな」
「でも、私も含めて……大抵のPeopleはパッパラパーですからね」
「タッタタラリラ♪ピーヒャラ♪ピーヒャラ♪ってか?」
「あはははははは」
「わはははははは」
「はい、お客様、シンプルバニラです。」
「ありがとう。トッピングには華やかな良さがあるが、シンプルの素朴さは捨てがたいな」
「そうですね……」
「ありがとう。また来るよ」
「その時はトッピングプラス無しですね」
「俺はね」
「あはははははは」
「わはははははは」
俺は何だか嬉しくなって、思わずタップを踏んだ。
その時
「お客様」
そう声が聞こえて、店の奥から店長が出てきた。
「お客様、店内でTタッPプPプレイはお止めください」
そう言うとニヤリと笑って
「はっはっはっはっ」
と笑い出した。
「あははははははは」
「わははははははは」
「はっはっはっはっ」
店内は笑い声に包まれた。
「お客様、これをどうぞ。次回、ご利用ください」
俺は店を出て、店長に手渡された券を見る。
そこには
『TPP交渉参加券』
と書いてあった。
(完)