何よりも甘く切なく
私達は2人で並んで、同じ木の下に座り込んだ。


「ねぇ爽やか君、本当にスケッチしなくていいの?」


「いいんですよ。言ったでしょう?後は修正するだけだって」


ニコッと笑う爽やか君は、パラパラとスケッチブックを捲る。


そこには動物やお花等色んな物が描かれていた。


「いいなぁ……なんでこんなに絵上手いの?」


私は大きなヒマワリが描かれたページを見ながら爽やか君に問いかけた。


「上手いですか?普通だと思いますけど」


爽やか君は本当にそう思っているらしく、真顔で答えた。


「イヤ、充分上手だって!!」
< 135 / 437 >

この作品をシェア

pagetop