何よりも甘く切なく
毛虫はいなくなったのに、ショックが大き過ぎてまだ爽やか君に抱きついたままプルプル震える私。


その時、大きな手が、私の頭を撫でた。


「先輩、大丈夫ですよ。もういませんから顔上げて下さい」


優しい手と同じく、優しい声に促され、ゆっくりと顔を上げると、“空みたい”と言ったばかりの笑顔と目が合う。


「あ…ありがとう、爽やか君……」


「//////」


温かい微笑みに癒されながらお礼を伝えると、爽やか君のホッペの赤みが増したのだった。


「やっぱり風邪引いたの?」


「先輩って天然ちゃんなんですね……///」
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