何よりも甘く切なく

普段あまり関わりの無い先生に呼び止められて不思議だったが、先生はいきなりオレに大量のプリントを手渡して来た。


「あの……コレは？」


ポカーンと両手に乗っけられたプリントを見ながら呟くと、先生は慌てた様子でこう言った。


「悪い沢賀！このプリント、３年Ｃ組に届けてくれっ！！」


「えええっ！？」


「実は今職員室に大事なお客様が見えられてて――――…次３－Ｃで授業なんだけど、運ぶ時間が無いんだよ！！」


先生はそう説明してる間も、腕時計で時間を確認。


そうして「頼んだぞ！」と言って、職員室に行ってしまった。