何よりも甘く切なく
末っ子の私にとっては妹みたいな存在だったイトコの海ちゃんの彼氏をうらやんでいると、海ちゃんがフルーツタルトを食べながら言った。


「そのまま?でも…………」


だって私、年下の爽やか君にお姫様抱っこされて運ばれて、ケガの手当てされる様なドジだよ?


やっぱり年上として、しっかりしなきゃいけないんじゃないか……と心配になるが、海ちゃんもほののちゃんも首を横に振る。


「胡々愛ちゃんはそのままが1番いいの。変わらなくていいから」


「そうね。ちょっと天然ちゃんだけど、私も今の胡々愛のままで、充分カワイイと思うわ」
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