何よりも甘く切なく
項垂れる私の後ろで、ワタワタ慌てている様子の容子と清華。


その時隣のA組の女の子が、B組にやって来た。


「ちょっと、克臣知らない?」


「須藤?知らないけど。お前の方こそ同じA組じゃん」


「それが午後ラストの授業から、姿が見えないのよ。本当どこ行っちゃったのかしら」


今にも下着が見えそうな位スカートを短くした女の子は、さっさとB組から出てゆく。


「そういやあ最近須藤、私達に構わなくなったよね」


女の子が見えなくなると、容子がポツッと呟いた。


容子の言う通り、最近須藤君は私達3人に近づかなくなったんだ。
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