何よりも甘く切なく
暫く私を見下ろしていた須藤君は、妙に人をイラつかせる様な口調で言い、私と泉未に背を向ける。


そうしてそのまま、スタスタと帰ってしまった。


「ああ~~~~腹立つ!ちょっとケンカが強いからって、何様のつもりよっ!!」


私は両腕を上下に振り回しながら、怒りを爆発させた。


自分だって何人もの女の子引き連れて、彼女はとっかえひっかえ、他の男の子の彼女でも手出そうとする最低男のクセに!!


須藤君みたいな人に、泉未を悪く言う権利は……無~~~いっ!


「泉未、あんなの気にする事無いよ!!聞かなかった事にしよう!!」
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