何よりも甘く切なく

★情けない彼氏★ 《Side -Izumi-》

学校帰りに他中の3年生に絡まれて、よりによって須藤先輩に助けられた日から3日が経った。


あの日からオレと甘木先輩の間には、微妙に気マズイ空気が流れていた。


『泉未……』


『ハイ?』


『あっ、ごめん……何でもない……』


一緒にいるのに上の空になっているオレに遠慮してるのか、言いたい事を我慢しているらしい甘木先輩。


分かってるのにどうにも出来ない自分に、腹が立った。


「オイ泉未、大丈夫かぁ?全身からよどんだオーラが出てるぞ」


3時間目が終わってからの休み時間中、リエイが机に突っ伏してるオレに言った。
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