何よりも甘く切なく
遠慮……?んなもん………知らない。


「遠慮なんかしてねぇよ……オレ多分もっと強かったら、アイツ等全員地獄に追いやってた」


指を組んだ手の上にアゴを乗っけて呟くと、リエイが微妙に引いていた。


「やっぱり……甘木先輩には、もっと相応しい人がいるんじゃないのかな………?」


ところがオレがうわ言みたいにこう言うと、途端に真剣な顔をし出した。


「バカな事言うなよ。甘姫の彼氏はお前なんだ。もっと自信持て、泉未!」


「自信って………」


「お前等もうすぐ、記念日じゃねぇかよ!!落ち込んでいる時間は無いぞっ!!」
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