何よりも甘く切なく
そうこうしている間に、昼休みがやって来た。


甘木先輩とは使われていない空き教室で弁当食べてるから、オレは弁当を持ってイスから立ち上がる。


「が・ん・ば・れ♪泉未ちゃ「お前も地獄に行きたいか?」」


オレが嫌いな“泉未ちゃん”呼びをしようとしたリエイに黒笑いを向けて、2年C組を出発。


暫く歩いていると、段々人気が無くなって来た。


「大丈夫かな?オレ。ちゃんと話せるかな……」


腹は減ってるハズなのに、何だかその実感がゼロに近い。


緊張で満腹神経マヒするとか、オレどんだけヘタレなんだよ…………カッコ悪い。
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