何よりも甘く切なく
でも一方の須藤先輩は、全然気にする事無くニコニコ笑っていた。


「クソ……ッ」


隠れて先輩2人のやり取りを見ていたオレの胸の中に、怒りや悲しみが入り交じった。


助けてあげたお礼に彼氏がいる女の子をデートに誘うなんて……本当にあの人、どういう神経してるんだ?


オレやリエイには、全く理解出来ない………これ以上あの人を、甘木先輩に近づけさせたくない。


オレは息を深く吸い込んで、一歩先輩達の所に行こうとした。


「胡々愛ちゃんは強いヤツ嫌いなの?やっぱり男は強い方が、女の子は好きでしょ?」


――――ピタッ…
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