何よりも甘く切なく
空き教室で私にああ言った泉未は、どれだけ苦しんでいたんだろう。


私の役目は悩んでる泉未に、自分の正直な気持ちを伝える事だった。


泉未はそのままでいいんだよ、だから私から離れないでって言わなきゃいけなかったのに―――余計に泉未の事苦しめちゃった。


「わ、私……きちんと泉未と話し合ってみるね………」


次々と溢れる涙をせっせと拭きながら告げると、容子も清華もうんうんと頷いてくれた。


「沢賀君は胡々愛に甘過ぎ、胡々愛はそれに甘え過ぎてた。だからバランス崩れちゃっただけだからね?大丈夫よ」


「う……うんっ!!」
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