何よりも甘く切なく
「君、年下だからって調子に乗ってるとマジで痛い目に――「泉未みたいになりたいのならっ!!」」


刺々しさが急速に増した声で牽制しようとしたオレを遮って、馬池君が更に大きな声で怒鳴った。


その迫力に、オレとしたことが一瞬言葉が出なくなる。


何とも言えない重苦しい雰囲気が漂う中、馬池君は続きを語った。


「泉未みたいに“本当に”愛されて、愛したいのなら――――…まずアナタが変わろうと思って下さい。それが出来ないのなら、須藤先輩は絶対に虚しいままで終わりますよ」


「………っ」


「それじゃあオレは…これで失礼します」
< 425 / 437 >

この作品をシェア

pagetop