何よりも甘く切なく
真冬ではないがもう9月も3分の2が終わる頃、こんな時期に外で素肌に水かけたら少しばかりは寒いハズ。


大丈夫かな?と尋ねると、女の子は首をプルプルと横に振った。


「大丈夫。平気」


……水がかかった時少し体が震えた事には気がついていたけれど………


ここは何も言わないでおこうか。


血をキレイに流し終わってから、猛ダッシュで家の中にタオルと救急箱を取りに行った。


女の子片足立ちさせて待たせてるし、急がねぇと………!!


「あ、あった!」


救急箱とタオルを手に取り、庭に面した窓を開けて女の子を縁に座らせる。
< 76 / 437 >

この作品をシェア

pagetop