夢を見る
 別にそう大きな心配はしてない。


「何か心配事?」


 彼が訊いてきたので、


「いえ。別に何も気にしてないわよ」


 と返す。


 そしてちょうど昼過ぎで食事が終わった後だったので、アイスコーヒーを二杯淹れ、片方のグラスを雄哉に差し出した。


「ああ、ありがとう」


 彼が礼を言って口を付け、啜る。


 あたしもグラスに口を付けて、傾けた。


 初夏で過ごしやすい。


 窓を開けると、心地よい風が吹き付けてくるのだし……。


 二人きりで昼の時間を送った。
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