夢を見る
 一言そう言って〆た。


 あたしもアラサーだったが、出来るということを示したい。


 年齢に関係なく、である。


 普段はずっとパソコンに向かい、キーを叩き続けていた。


 部下たちが送りつけてくる書類や企画書などを読みながら、自分も業務に参加する。


 変わらない感じだった。


 淡々としていたのだが、これがあたしの現実である。


 特別なことなど何もない。


 変わり映えしないのが、あたしの仕事だ。


 単にパソコンを使うだけなのである。


 もちろん、玉木たち部下の言い分は聞く。


 どういったことをしたいのか、だ。


 いくら上司でも謙虚さを忘れてはいけない。

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