夢を見る
第25章
     25
 一週間などあっという間に過ぎ去ってしまう。


 稀に長いと感じることもあった。


 だけど、雄哉とは常に電話やメールで連絡を取り合っていて、寂しいことはない。


 平日はずっと社のデスクでパソコンに向かっている。


 三十代で管理職という立場にいる以上、正直なところ、きつい。


 あたしも迷いのようなものが生じることがあった。


 果たしてこのまま、会社員生活を続けていいかということを、だ。


 考え過ぎてどうにかなるものじゃない。


 こんなことは解消のしようがないのである。


 受け入れるしかなかった。


 自分が今後の生活や貯蓄に必要な金を稼ぎ出す手段として。


 でも一週間が終わり、週末になると、気が楽になる。
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