夢を見る
 朝、出社の準備が済むと、車に乗り通勤する。


 慣れてしまっていた。


 大都会でもないので、特に中心地に出ても、そんなに人口は密集してない。


 あたしもこの街の空気に染まっていた。


 どこに何があるのか、ある程度把握していて。


 社が契約している社員用の駐車場に車を停め、出てからドアにロックを掛ける。


 そして歩き出した。


 あたしも気にしているのだ。


 いろんなことがあるのだが、全部受け入れるしかないことを。


 割り切っている。


 様々なことは承知の上で。


 ずっと業務をこなしていると、またきつさが滲み出てくる。


 あたしも焦らずゆっくりと歩き続けていた。
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