夢を見る
 稀に姫沢や瀬岡が来て、


「仕事はかどってるかい?」


 と訊いてきた。


「ええ」
 

 一応頷いておく。


 実はこのフロアもまとまっているようで、案外そうでもない。


 一枚岩じゃないというのが現実だった。


 どうやら管理職であるあたしも噂されていると、玉木が言っていたのだ。


「あの上司煙たいからね」などと。


 まあ、そのぐらい挨拶代わりだと思っていたのだけれど……。


 別に言われたところで、その程度の事ねと感じている。


 あたしも腹を括ることがあるのだった。


 そうしないと、生きていけない。
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