夢を見る
 パソコンは一応立ち上げていたのだが、ネットをするにしても、程々にしていた。


 普段ずっと見続けているからだ。


 特に加賀美コンツェルンが関わってきているので、油断できないと思っていた。


 もちろん、あちらがかなり際どいことをやっているのは知っていたのである。


 法律違反スレスレの事まで。


 あたしも思っているのだった。


 あの日の会食の席上で、成川が提示してきた契約書にもちゃんと目を通していたのだが、きっと何かしら裏がある。


 多分、事が大きくなってくれば、簡単には済まないだろう。


 何かしら考え事が多い週末だった。


 だけど、あっという間に過ぎ去ってしまう。


 土曜から日曜に掛けて。


 別に気に掛けてなかった。
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