夢を見る
第35章
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 一週間いろいろあったのだが、時が経つのは早く、週末はあっという間にやってきた。


 土曜の午後二時前に雄哉からスマホにメールが入ってきて、今から来る旨一言打ってある。


 それを読み、急いで部屋を片付け始めた。


 散らかっていたからである。


 いつもは仕事で家を空けているので、掃除や洗濯などは週末全部まとめてやってしまう。


 窓を開け放ち、掃除機を掛け始める。


 そして同時に汚れ物を入れた洗濯機を回し始めた。


 今日と明日、彼が泊まると思う。


 六月下旬の梅雨の湿っぽさは、まだ収まらない。


 だけど夏だ。


 雨は降っても蒸し暑さが続く。


 ねっとりとした嫌な感じの嫌な暑さだ。
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