夢を見る
「それが一番大事ね。あたしもそう思ってる」


 頷いてみせる。


「主任、しばらく今回の件は伏せておきましょう。会社がいつどうなるかすら分かりませんから」


「ええ」


 端的に言い、パソコンの画面に目を戻して、またキーを叩く。


 いろいろあるにしても、特に気には掛けてないのだ。


 目の前のことをやるしかない。


 そう思っていた。


 ずっとキーを叩き続ける。


 あっという間に一週間が終わり、また週末に突入するのだ。


 忙しいと、こうやって時が過ぎ去るのも早い。


 そう感じていた。
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