夢を見る
 どれだけ尻拭いさせれば気が済むのだろう……?


 そう思っていた。


 でも、そんな人間とも一切決別したのである。


 あたしの方が実家を捨てる形で。


 別に気にしてなかった。


 これから先、雄哉と過ごす時間の方が遥かに大事になってくるのだし。


 あの鬼父とは完全に手を切ったのである。


 もう二度と顔を見ることはないだろう。


 それにこっちから願い下げなのだった。


 恨みつらみがあるだけで。


 そしていつものように週末がやってきた。


 また彼と会える。


 土曜の昼過ぎ、メールで連絡を入れた。
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