夢を見る
第54章
     54
 土曜の夜、ベッドの上で抱き合い、ゆっくりし続けた。


 アルコールフリーの缶ビールで乾杯する。


 ベッドに寝転がりながら、雄哉と抱き合った。


 お互い成熟した大人同士なので、ちゃんと分かり合えている。


 夜間、雨が降り続いていた。


 自宅マンションは鉄筋コンクリート製なのだが、雨漏りなどがしないかどうか心配だ。


 夜は熟睡でき、一夜明けて日曜になる。


 先に起き出し、キッチンへと歩き出す。


 コーヒーを淹れるため、お湯を温めに沸かした。


 そしてグラスに入れていた粉末に注ぎ入れ、上から冷やしたミネラルウオーターを足し、氷を浮かべる。


 慣れていた。


 朝、気付けの一杯を作るのに。
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