夢を見る
「ああ、雄哉。いらっしゃい」


 玄関の扉を押し開けると、彼がいて笑顔を見せる。


 部屋に入れ、リビングで顔を合わせて話をし始めた。


「一週間どうだった?」


 すぐにそう訊くと、雄哉が、


「まあ、普通だったね。早過ぎもなく、遅過ぎもなくだったけど」


 と言う。


「コーヒー、まだアイスでいいでしょ?」


「ああ。冷たい方がいいよ」


「今淹れるわ」


 立ち上がり、キッチンでアイスコーヒーを二人分淹れてから、グラスを持つ。


 そしてリビングへ戻ってきた。


「雄哉も営業きついでしょ?」
< 387 / 815 >

この作品をシェア

pagetop