夢を見る
第60章
     60
 昼過ぎに玄関のドアがノックされ、雄哉だろうと思い、


「はい」


 と言って、一応一言、


「どなた?」


 と扉越しに訊いてみる。


「ああ、俺。雄哉」


「今開けるわ」


 そう言ってドアを開けた。


 彼が立っていて、


「こんにちは」


 と言ってきた。


「いくらか涼しいから、短パンじゃなくてジーンズ穿いてきたのね?」
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