夢を見る
「ああ。もう夏も終わりだしな」


「でも、また暑くなるかもしれないわよ」


「うん。でもね、暑さが戻った時は、また夏の格好に戻せばいいわけだし」


 雄哉が軽く笑う。


 部屋に入れてから、施錠し、リビングの椅子を勧めた。


「普段お仕事どう?疲れてない?」


「うん、まあね。……だけど、上手く休憩取ってるよ。外回りの合間でも」


「あたしも思うのよ。ずっときついんじゃないかって」


「ある程度は疲れるよ。でも、気にしてたらキリがないしね」


「無理しないで、お仕事が終わって家に帰ってきた後は、なるだけゆっくり休んで」


「ああ。そうするつもり」


 彼がそう言って、テーブルにある椅子の背凭れに凭れ掛かる。


 コーヒーを一杯アイスで淹れて、差し出した。
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