夢を見る
 単にいつもはオフィスでやっていることを、自宅でやっているだけである。


 普段は忙しいようで退屈していた。


 確かにオフィス内は慌しい。


 休む間がないのが事実である。


 仕事に追われっぱなしでも、一々細かいことを気に留めることはなかった。


 ただ、三十代ともなれば、女性は倦怠期を迎えるのである。


 誰でも感じることだ。


 朝から晩まで仕事をし、車に乗って帰宅するにしても、帰ったら即冷蔵庫を開ける。


 そしてアルコールフリーの缶ビールを一缶取り出し、呷った。


 幾分疲れ気味だが、充実した毎日を送っている。


 彼が来たら、いろいろと話すつもりでいた。


 週末は何気にやってくる。


 特に気にすることもなしに、スゥーと。
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