夢を見る
第61章
61
平日の淡々とした勤務は疲れる。
精神的に参ってしまうのだ。
だけど、休むわけにはいかない。
フロアにいる間、ずっとキーを叩き続けていた。
玉木が時々「主任、私の送ってた企画書、読んでいただけましたか?」などと訊いてくる。
「ええ。送ってこられた企画書は全部目を通してるわよ」
「だったらいいんですけど……」
彼も不安があるようだ。
あたしの気持ちが、まるで上の空だとでも思っているのだろう。
「別に気にしなくていいわよ。あたしもあなたたちのこと、ちゃんと考えてるし」
「主任の勤務態度が秋の空みたいに不安定ですから」
「それは人間だから仕方ないわよ。誰だってね、眠れない夜あるんだし」
平日の淡々とした勤務は疲れる。
精神的に参ってしまうのだ。
だけど、休むわけにはいかない。
フロアにいる間、ずっとキーを叩き続けていた。
玉木が時々「主任、私の送ってた企画書、読んでいただけましたか?」などと訊いてくる。
「ええ。送ってこられた企画書は全部目を通してるわよ」
「だったらいいんですけど……」
彼も不安があるようだ。
あたしの気持ちが、まるで上の空だとでも思っているのだろう。
「別に気にしなくていいわよ。あたしもあなたたちのこと、ちゃんと考えてるし」
「主任の勤務態度が秋の空みたいに不安定ですから」
「それは人間だから仕方ないわよ。誰だってね、眠れない夜あるんだし」