夢を見る
 雄哉と共に、だ。


 互いに同じ年代で、気は合っていた。


 だけど、彼も最近トレンドには付いていけてない。


 あたしもそう思っていた。


 人間だから、お互いそうだ。


 加齢と共に、脳細胞も減っていく。


 確かに今、テレビを見ていても、若い芸能人などは知らない。


 かと言って、雄哉との話に困るわけじゃなかった。


 話題を昔のことにすればいいからだ。


 そう発想転換していた。


 秋の日は物寂しい。


 季節が移ろい、心身両面で何かと疲労する。


 そんなことに想いを巡らしながら、部屋でゆっくりしていると、午後二時半過ぎに玄関
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