夢を見る
 また週末の雄哉との時間を楽しみにしているのだった。


 日々ストレスが溜まり、過労が重なるのだけれど、仕方ないと割り切っている。


 土日ぐらいは、ゆっくり出来るので安心していた。


 彼もメールで打ってくる。


 <お仕事お疲れ様。無理しないようにね。冷え込み始めたし。じゃあまた明日>といった類のメールを送ってきていた。


 仕事が終わった後、午後九時過ぎぐらいに時折雄哉が電話を掛け、言ってくる。


「俺だって三十代だから、平成っ子たちなんかのトレンドとか付いていけてないんだ」と。


 お互い、割り切っているのだった。


 勤務態度の悪い若手に下手に注意するのは止めて、しばらく様子見することにする。
 

 管理職としては甘い考えなのかもしれないのだけれど……。


 そしてその週もあっという間に終わった。


 週末、ゆっくりする。
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