夢を見る
 普通にマンションで生活していて、隣近所などとは付き合いがなかった。


 それにあたしも知らないのである。


 どんな人がいるのかすら。


 だけど、実にいい生活だと思う。


 干渉されることが、一切ないからだ。


 あたしもそういったことは望んでないのだし……。


 特に土曜の夜など、一緒に二時間ドラマなどを見たりする。


 そして見終わった後、同じベッドで眠った。


 そんな何気ない週末が実に貴重なのだ。


 もちろん、互いにいろいろと考えているのだった。


 雄哉もずっとあたしと接していて、彼なりに愛情を注いでくれている。


 何ら不自由はない。


 日曜の朝も少し寝坊してしまって、遅く起き出す。
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