夢を見る
第75章
     75
 月曜に通常通り出勤し、オフィスに詰めて、パソコンに向かう。


 玉木も風邪が完全に治ってしまったらしく、


「主任、バリバリ仕事しますから」


 と言って、キーを叩き続けた。


 単調な感じで毎日が流れていく。


 昼間はランチ店に行き、食事を取ってから、その後、カフェに行ったりしていた。


 確かにあたしも主任席でずっとパソコンのキーを叩いている。


 打つべき企画書など山ほどあるのだ。 


 だけど、一週間なんてあっという間に過ぎ去り、その週も金曜になった。


 仕事が終わり、午後八時過ぎにオフィスを出て、車を停めている社の駐車場へと向かう。


 そしてエンジンを掛け、やや冷えていた車体を温めた。


 十一月というと、もうクリスマスや正月が近い。
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