夢を見る
「ああ、済まないね。……君も普段から結構たくさんコーヒー飲んでるんだろ?」


「まあね。ずっとデスクのパソコンに張り付いてるから、眠気差すわよ」


「まあ、確かに疲れない方がおかしいよな。俺も営業中はそんなこと思ってるし」


 彼も弱音を吐くことがある。


 いつもはきついのだろう。


 仕事を取ってくるのは大変だった。


 あたしにもそれが分かる。


 職種は違っていても、お互い会社員であることに変わりはない。


 そう思って日々仕事をしていた。


 日曜はゆっくり出来る一日だ。


 そんなことを考えながら、雄哉と過ごす。


 一緒の時を送りながら、彼がふっと、


「最近、早いよな。もう十一月半ばに差し掛かってるし」
< 520 / 815 >

この作品をシェア

pagetop