夢を見る
 時間に余裕を持ち、運転席に座り込んでから、エンジンを掛けた。


 朝はラッシュに巻き込まれるから、面倒なのだ。


 特に午前七時から八時ぐらいまでは、込み合う。


 でも、大丈夫だった。


 多少遅れそうになっても、いいのだ。


 始業時刻に間に合いさえすれば。


 車を運転しながら、ふっと思う。


 また慌しい一週間が始まるわねと。


 だけど、人間は何があったにしても、仕事は基本に忠実にやればいいのである。


 一つ一つ手順を踏んで、こなすだけだ。


 別に上手くやるコツとかはない。


 ただ、あたしなんか、やるべき仕事などいくらでもある。


 会社でもずっとフロアの中央席にいるのだけれど、玉木たち部下が送ってくる企画書に
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