夢を見る
 何ら同情の余地は一片たりともないといった感じだ。


 通夜にも葬儀にも行ってないのだし、言い方は悪いのだけれど、別にどうされようが構わないと思っていた。


 所詮、酒に溺れて、自分を見失ったのである。


 ただ、それだけのことで、別に一つとして何かをしたということはない。


 思い出すたび、嫌になった。


 あの顔が脳裏に浮かぶたびに吐き気がするのだ。


 だから、極力考えないようにしていた。


 あえて。


 そして平日も遅くまでフロアに居残る。


 最近、出前のラーメンが妙に美味しいと感じていた。


 別に意識しているわけじゃないのだけれど、仕事の合間の丼一杯は美味いと思える。


 平日もあっという間に時が流れ、週末になった。
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