夢を見る
第13章
     13
 新年度もまるで逃げるように過ぎ去っていく。


 また週末になった。


 雄哉からスマホにメールが入ってくる。


 <都合どう?会えない?>と。


 すぐに打ち返す。


 <分かった。いつも通り、午後二時半頃に部屋に来て。食事は用意しておくから。じゃあまたね>と打って送り返した。


 そしてスマホをテーブルの上に置き、幾分気を抜く。


 掃除機を掛けて、部屋を綺麗にした。


 確かにいつもはバリバリ働いているのだが、疲れは取れなくて、溜まる一方である。


 土曜日の朝は抜け殻になったように、空虚になってしまう。


 朝一のコーヒーを濃い目に淹れて飲み、パソコンを立ち上げた。


 ネットに繋ぎ、ニュースなどを読んだり、ブックマークしているサイトなどを見る。
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