夢を見る
 パソコンのキーを叩きながら、仕事をこなす。


 未だにトラウマのようなものが残っていた。


 これまで生きてきて、何かしら欠けてしまったようなものが……。


 それは仕方ないと思っていた。


 午後九時過ぎとか十時前ぐらいに自宅に帰ってきたら入浴して、ゆっくりする。


 あたしも三十代半ばだったのだけれど、品のない<おやじ女子>にはなりたくなかった。


 いるのである。


 夜、焼鳥屋などで男性社員と飲みながら、オヤジぶりを発揮する女性社員が。


 一番嫌いなタイプだった。


 品がないし、頭悪そうだからと思っていて。


 もっと理想的に年を重ねたいと感じているのだった。


 それが人間である。


 特に女性は、だ。
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